ユメノトビラ

ユメノトビラ

『ユメノトビラ』
作 鐘崎那由他
それは人によって大きさが違うらしい
それは人によって重さが違うらしい
それは人によって数が違うらしい
それは人によっては分岐があるらしい
神さまは残酷だ。
そして神さまは公平だろうか
求める夢による対価か
重くて大きい扉一つと
小さくて軽い扉100個は同じだろうか。
君は叫べ、扉の向こうに届くように
君は聴くがいい扉の向こうの声を
さすれば道を違う(たがう)ことはあるまい
君は上を向かねばならぬ
歩みを止めるな
埋もれている数多の生ける屍達に足を取られぬように

 

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