『恋焦がれ』 作 鐘崎那由他
貴方になんか出逢わなければよかったのに
この胸の苦しみは、なんだっていうの
医者に診せても問題ないという
あの時から私の心は自由ではなくなった
出逢った翌日貴方は遠い戦地へ赴き
私は一人で日が暮れるのを何度となく窓から眺めていた
ついには彼が戻ることはなかった
私の思いは届かないまま月日だけが過ぎ去ってしまった
心に残ったのは彼を思う棘だった

 

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