君との出逢いは遥か彼方、永遠のその先で

君との出逢いは遥か彼方、永遠のその先で

~君との出逢いは遥か彼方、永遠のその先で~
作 鐘崎那由他
今日もいつもと同じ日常が流れていくはずだった
あれが起きるまでは。世界が赤と青の世界に分けられるまでは。
僕は青の陣営になった。理由は特になかった。強いて言えば周りが選んだからだろうか。自分でどちらがいいかと言われればどちらでも良かったんだろう。
青の陣営にはそういう理由で選んだ人が多い気がする。
赤の陣営はと言うと私は俺はアイツらとは違う。自分で決めるんだっていう意志が強い人が多かった。
学校の知り合いはみんな青だと思っていた。クラスの片隅で過ごす彼女も含めて。
そう思っていたのにあの子だけは赤の陣営を選んでいた。正直意味がわからなかった。
あの子もこちら側だと思っていたから。
でも違ったんだ。
普段から片隅で過ごしていたのは
僕らとは生きていた世界が違った。見えている世界が違った。見ているのは同じでも僕達青の陣営とは意志の強さが違ったんだ
赤と青の違いはそこにあったのかもしれない。
己の役割を分かっているかどうかだったのだろうか
それに気が付いてからは彼女が太陽の様に眩しく見えた。気が付けば僕は青の服を脱ぎ捨てて走り出していた。