『月の雫』
作 鐘崎那由他
雫がぽつぽつと器に溜まる
その一粒一粒が君を愛した証
これからは大事に遠くから見守っているよ
今度は貴方の最愛の人に注いであげて
できるだけたくさんの愛を
いつだったか君は走ってどてっところんだね
最初は座りこんで泣きじゃくっていたのに
いつしか自分で立ち上がって
ちゃんと自分で前を向いて歩き出したね
貴方はもう必要なものは全部持ってるよ
あとは一歩また一歩と前に歩くだけ
たとえ足跡(あしあと)を波がさらっても
貴方の描(えが)く未来へ光が差すから

 

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