砂時計

砂時計

彩り、砂時計は同一世界観で書いています。読む順番で結末が変わります

『砂時計』
作 鐘崎那由他
私は君と出逢うまで活きていなかった
君を見つけたとき針(はり)が動き始めたの
それまでは時の砂は止まっていたわ
私があなたといられる時間は
永遠に続かないと知っていたの
私は君といることで私でいられた
君は私のことを恨むかな
1人で先にいってしまう私のことを
君は私のことだけを愛してくれたけど
私のことは忘れていいのよ
私が君の隣をもう歩けないの
君はもうわかっているでしょう
君の世界は色付いていることを
君はその鮮やかな世界に住んでいるのだから
私はずっと見ているから
少しだけ遠い世界から

 

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